kosei-photo-gallery

未来に残したい日本の情景写真撮影記

紅葉の大山(だいせん)

10時半に自宅を出発し、中国自動車道の勝央SAで一度休憩し、1時半に到着した蒜山(ひるぜん)高原SAで仮眠をとりました。4時半に再出発し、鍵掛峠(かぎかけとうげ)の駐車場に到着したのは、5時過ぎでした。駐車場はすでにいっぱいで、少し車道にはみ出しての駐車になりました。外は満天の星空です。大山側は既にびっしり三脚が立っていて、入る隙間がありません。自分には2m77cmまで伸ばせる秘密兵器の三脚があるので、二列目に場所をとり、三脚を伸ばして脚立に乗って、一列目の人の頭越しに撮りました。
その時の様子がたまたま「奥大仙物語」という江府町役場が提供しているサイトに載っています。脚立から撮影している2人のうち左側の方が自分です。
http://www.town-kofu.jp/kanko/12/7/1/x363/
日の出前から日が完全に上り、山の影がなくなるまでの4時間半、ずっと同じ場所にいました。周りのカメラマンにはもっと強者がいて、最高の紅葉を撮影するために大阪から来て、なんと3日間もこの駐車場にいると言っていました。また、20年以上も毎年通っているという人もいました。その人が言うには、今年の紅葉は色が良くないと。それで、夕日が当たって赤くなる時間帯に狙うと言って、最も良い場所に三脚を立てているにも関わらず、カメラをセットすることもなく、駐車場に出入りする車の誘導を行っていました。

20161105_015


20161105_101

9時半前に鍵掛峠を後にし、豪円山(ごうえんざん)のろし台に向かいました。鍵掛峠が大山の南壁の撮影ポイントであるのに対し、のろし台は、北壁の撮影ポイントとして有名だそうです。駐車場に車を停めて10分ほど歩くと展望スペースがあります。残念ながら逆光で、あまり良い写真は撮れませんでした。

20161105_129

その後、大山寺近くまで移動し、腹ごしらえをして次の撮影場所を考えました。ネットで探していると気になる写真があり、そこはに金門と書いてありました。辺りのお店の前に貼ってあるポスターの中にもその写真があったので、情報館で場所を教えてもらいその金門と呼ばれる場所に向かいました。
大山寺の石畳の参道を上がり、右手側にある横道に入ると、南光河原を流れる佐陀川があり、その両岸には巨大岩石を半分に切ったかのような岸壁が向い合わせにあり、その岸壁そのものが神門に例えられ、「金門」と呼ばれています。

20161105_132


20161105_137

ただ、この場所は、ポスターの場所ではなかったため、あらためて地図で確認すると金門の更に奥にある場所がその場所だと想定できたので、金門からいったん参道に戻り、本堂に参拝した後、ポスターの場所と思われる賽の河原(さいのかわら)まで歩きました。賽の河原とは三途の川の事ですが、荒涼とした河原だからそのような名称になったのでしょうか。情報館でもらった地図に「賽の河原」と書いてあったのを見て驚きました。

20161105_148

賽の河原を後にし、参道を下まで下って来ました。車を出す前に大山寺橋(モンベル大山店の横)から1枚撮って、再び大山の南壁を撮るべく、鍵掛峠を目指しました。
桝水高原から鍵掛峠へ向かう大山環状道路沿いに頂から麓に沿って、土石流を自然に流すためにできた3ヶ所の沢があり、それらは一の沢、二の沢、三の沢と呼ばれています。14時半頃にそのうちの二の沢で停車して数枚撮りました。

20161105_182

20161105_185

ブナの林も綺麗でした。後で知ったのですが、三の沢が日本一のブナの原生林と言われているそうです。
その後、再び鍵掛峠に向かいました。夕景狙いの人はきっと多いだろうとは思っていましたが、案の定、駐車場は満杯でした。とりあえず、駐車場に入ってみたものの停める場所がないため、仕方なくバックで駐車場から出てくると入り口付近に僅かな隙間を発見。そこに素早く突っ込み、無事に駐車することができました。当然ながら前列はすでに三脚で一杯でした。朝と同じ場所に高い三脚(GITZO GT5562GTS)を立て、脚立に乗って準備を開始しました。すると朝からいる(昨夜からいる)20年間大山に通っているという方がまだ同じ場所から動かずにいました。
夕日が沈むまで、何枚も何枚も撮りました。

20161105_215


20161105_266_2

残念ながら夕日を受けて大山がもっともっと赤くなるかと思いましたが、薄っすらと赤くなっただけでした。大山と逆側には、滅多に見ることができないような綺麗な赤い夕陽があり、ゆっくりと沈んでいきました。木々が邪魔になりその太陽は撮影できませんでした。

この辺りは山の中なので、お店などないため、再び大山寺の方に戻りました。豪円湯院という温泉と食事ができる施設があり、17時35分にそこに入ったのですが、わずか5分の差で食事のラストオーダーは終了とのことで、そこでの食事は諦め、温泉にゆっくり浸かりました。この辺りにはもう食事ができそうなところがないため、米子自動車道蒜山高原SAまで行って夕食を食べました。まだ20時半ですが、前日からほとんど寝ていないため、そのSAで寝ることにしました。翌日の撮影場所を確定しないまま眠りについてしまいました。夜中なのか朝方なのか不明ですが、ふと目が覚めるた時は大雨でした。そう言えば、大山に20年通っている人が、「明日の雨で大山の紅葉は終わる」と言っていたのを思い出し、大山に戻るのはやめて、今後、撮影したいと思っていた新舞子兵庫県たつの市)に下見に行き、その後、姫路城、明石海峡大橋を経由して帰途につきました。



copyright2020@Kosei-photo-gallery