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未来に残したい日本の情景写真撮影記

富士山周辺(1日目)

娘が就活のため東京に来ていたので、東京駅の夜行バス乗り場まで送って行ったのが23時過ぎでした。そこから山中湖に向かい出発しました。雪の予報が出ていたので心配していましたが、案の定、山梨県に入った途端に雪が激しくなりました。山中湖に着く頃はほとんど止んでいましたが、道路には結構雪が積もっていました。
前回撮影したポイントを探すのですが、目印にしていた「ラーメンどさん子」の看板が暗くてなかなか見つけられず、何度か行き来してようやく見つけました。
他に車が数台来ていましたが、12月に来た時とは比べ物にならないほど少ない数でした。3月はシーズンはずれなのかと思いながら湖のほとりに車を止め仮眠をとりました。
4時前に寒くて目が覚めました。外を見ると大きな満月が西の空の低い位置にありましたが、あいにく富士山は見えませんでした。車のエンジンをかけ少し暖房をつけてもう少し寝ました。防寒はしているもののレンタカーでは窓につける断熱材もないし、極寒地用の寝袋を買うとか考えないといけません。こんな時は、やはり、自宅に置いてある自分のデリカD5を持ってきたいなぁと思ってしまいます。
5時前に起床し、外へ出てみるとやっぱり寒い!日の出は5時48分なので、通常であれば30分前から空の色が変わり始めるのですが、この日はそれどころか富士山の姿さえ見えないほど雲がありました。5時半頃にかろうじて上の方だけ見えましたが、すぐにまた見えなくなってしまいました。

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この時点でカメラマンは僕一人です。湖畔は特に雪が積もっていて、ローカットのトレッキングシューズでは中に雪が入ってきてしまいます。注意して歩きましたが、あまり湖縁まで近づくことはできませんでした。後から数人のカメラマンが来ましたが、みんな長靴を履いていました。
この日は、2日前に購入した三脚(GIZTO GT5562GTS)と雲台(HUSKY#1540)を初めて使う日でもあり、綺麗な富士の朝焼けを期待していたのですが・・・。
頂上が雲に隠れたまま日の出時間を過ぎてしまいました。それでも見えることを信じて寒風の中、じっと待ちました。5時50分過ぎに再び見え始めました。

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6時20分頃にほぼ全体が見えました。朝日が当たって少しだけピンク色になりましたが、思っていたようなもっとピンクの富士は見ることができませんでした。あれだけ曇っていたのに全容を拝むことができただけでも感謝です。
いつも後で気が付くのですが、1時間半も寒い中、じっと同じ場所に立っていたことになります。写真を撮っているときは夢中なので寒さも時間も忘れてしまいます。

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新調した三脚は強い風が吹いても全く振動が起こりませんでしたし、雲台は評判通り、ピタリと止まって全くブレません。17万円もの大枚を叩きましたが大満足です。

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6時25分に撮影を終了し、白鳥がたくさんいる北岸に車で移動しました。

白鳥を撮るために3日前から食パンをサイコロ状にカットして乾燥させていました。エサで釣る作戦です。エサを撒いたときは、白鳥というより小さいカモたちが先に集まって来て、動きも俊敏なので、白鳥はなかなかエサにありつけず、挙句の果てには湖から岸に上がってきて僕の近くまで来てエサをねだります。そこまで人に慣れています。

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なかなか思うような図柄になりません。相手は生き物だし、富士山と一緒に撮ろうと思うとなお難しいです。

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そうこうしているうちに湖のほとりまで軽トラで乗り入れてきた人がいます。白鳥にエサをあげている人でした。バケツに何杯かコイのエサかドックフードのようなエサを撒いています。

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その間に 白鳥の写真を撮ろうとしましたが、あまりにもガツガツ食べていて優雅とも言えず、食べるのに必死で全く首を上げてくれません。こんな状態です。水に浮いているつぶつぶがエサです。

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釣人の中には、釣り糸や釣り針、疑似餌(ぎじえ)をそのままにして帰ってしまう人がいるそうです。白鳥が釣り針を飲み込む事故が続出し、死骸で見つかることもあるそうです。地元の人達が釣り針・釣り糸を回収していますが、とても回収しきれない状態だといいます。
とても残念な話です。人懐っこい白鳥たちをいつまでも見られるように釣り人や観光客は白鳥を守り育んでいる地元の方々の努力を無にするような行為は絶対にするべきではありません。
 
8時50分に撮影は終了し、次の場所に向かいました。
次の場所は、御坂みちです。御坂みちに入る700mほど手前、国道137号線上の富士見橋に並行したところに小さな展望台があり、まずはそこからの富士山を撮りました。

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御坂みちは、国道137号線で新御坂トンネル手前を右に曲がるとそこに続いているワインディングロードです。
路肩に車を停めて数カット撮影しました。

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次に向かったのは、精進湖です。ここではいつも思ったような写真が撮れません。

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精進湖は早々に引き上げ、本栖湖が一望できる青海峠に向かいました。

ここは、岡田紅葉氏の「湖畔の春」という写真が有名で、旧5千円札、千円札の図柄になっている富士山はここから見た富士山です。
駐車場に車を停めて、準備をして、いざ、山道を登り始めると雪で道がわからず、途中で断念しました。また春に来たいと思います。
本栖湖では1枚も撮らず、また河口湖方面に向かいました。
夕日でピンク色の染まる富士山を撮るためです。17時20分に河口湖畔に到着。

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日が沈んでいくのをゆっくり見ていました。

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日が完全に沈んでからもしばらく撮り続け、18時半に終了しました。

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19時で閉店となる「ほうとう不動」に慌てて晩御飯を食べに行きました。閉店前だったためか、広い店内には3組程度の客しかいません。冷えた体が完全に温まったので、そのあとも御坂みちに夜景を撮りに行き、そのあと、翌朝の撮影場所である本栖湖まで移動して、車中泊としました。

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