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未来に残したい日本の情景写真撮影記

雲海に浮く天空の城 立雲峡から臨む竹田城跡

何週間も前から竹田城跡を立雲峡から撮りたいと思い、週末ごとに天気予報や以下のサイトを参考に出現率の多い日に行こうとしていましたが、どうも2つのサイトの予報結果が違っていたり、テレビやネットの天気予報との違いがあったりで、行けていませんでした。
朝来市ポータルサイト(勝手に雲海予報)
https://www.asabura.jp/unkaiforecast
■週末探検家(雲海出現NAVI)
https://www.mitsubishi-motors.co.jp/special/weekend-explorer/unkai/
2つのサイトを参考にしつつ、数日前からの天気と予定当日の天気予報も見ながらこの日に行くことにしました。
自分の浅い知識としては、雲海の条件は、①湿度が高く放射冷却があること、②無風、③快晴、④前日の気温と翌日の早朝の気温に差(10℃以上)があることと認識しています。当然、地形も関係します。竹田城跡の雲海は、円山川から発生する霧によって生ずるもので、昼の間に暖められた空気が夜になると冷やされ、気温が川の水温よりも低くなると、川の水から発生した蒸発霧が山の間の低い部分にたまり、雲海となります。
前日の最高気温は17℃、予報では、朝方の気温は5℃と前日と10℃以上の差があり、朝の天気は晴れ、風速1mとなっていたので、天気予報が当たれば雲海はきっと出ると考えました。
雲海は地形や天気の条件など様々な条件がそろった時にだけ現れる貴重な自然現象で、出会えた時には感動間違いなしです。
愛犬の通院があり、自宅を20時に出発し、約2時間で立雲峡の駐車場に到着しました。週末だからか、皆さん同じような予測を立てられたからか、なんと駐車場は既に満車で、駐車場に隣接した車道脇に停めることになりました。ここに停めることができない場合は、更に下ったところの待避所、そこもダメな時は竹田城下町観光駐車場に停めることになり、そこから1時間ほど歩いて戻って来ないといけません。とりあえず、近くに停めることができてホッとしました。入山入口に行ってみると黄色と黒の遮断機模様の棒で入口が閉鎖されていました。何時に開くということは書かれていませんでした。いつでも入山できると思っていたので、ちょっと想定外でしたが、2時に目覚ましをセットして、ダウンジャケットと毛布を被って車の中で寝ました。2時には起きられず、目が覚めたのが3時でした。慌てて起きて、入口に行ってみると10人程度の人が並んでいました。車に戻って準備をして荷物を担いで入口にできていた列に並びました。3時半ごろに係の人が来て、入口を開けるのは4時半頃だと言われました。幸い、ベンチがいくつか並んでいる最後尾につけたので、座って待つことができました。その間も車がどんどん駐車場に入って来ては、停められず引き返して行きました。空には星がたくさん出ていたので、快晴は間違いないのですが、寒さはそれほど感じなかったので、雲海が出てくれるか少し不安になりました。
やっと4時半になり、入口が開けられました。順番に環境整備協力金300円を払って中に入って行きます。「今日は期待できますよ」という係の人の声に元気をもらい、目指すは最上部にある第一展望台です。待ち時間の間に係の人が先頭に並んでいる人たちと話しているのを聞いて初めて知ったのですが、つい先月に第一展望台の上を拡張し、340人収容できる8段の段差をつけた展望スペースを造ったそうです。だから慌てなくても場所は十分ありそうです。

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入山口にある看板には、第3展望台まで徒歩5分、第二展望台まで徒歩10分、第一展望台まで徒歩30分と書かれていました。

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真っ暗な山道をヘッドライトを灯して上って行きます。コロナで1年半前にジムも辞め、日頃、運動も全くしていないし、重い機材と三脚を背負っているので、息は切れ、最後の方の急こう配の段差が続くところでは太ももは上がらず、結構きつかったです。

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日の出前は真っ暗です(帰りに撮影)

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第一展望台への最後の階段(帰りに撮影)

何とか第一展望台に到着し、思っていた場所に三脚を立てることができました。

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右の方の三脚が自分のです

そこで予想外の事が発生しました。三脚のパン棒(パンハンドル)がない!どこかで落として来たようです。やっとのことで上ってきた山道を下って探しに行くべきか、下山の時に探そうか迷いましたが、カメラをしっかり固定できなければ、せっかく来たのにいい写真が撮れないと思い、汗も引かないうちに上ってきた道をパン棒を探しながら下りました。次々と上がってくる人たちとすれ違いながら「第一展望台まで10分」と書かれた看板より、更に5分ほど下ったところでパン棒を発見。ホッとしました。そこからまた展望台まで15分ほど暗闇の山道を上り、元の三脚を立てた場所に戻りました。
少し体の熱を冷ましたあと、オーバーパンツを履き、ウインドブレーカーの下にダウンジャケットを着こんで体が冷えないようにしました。11年前(2010年11月13日と11月20日)に竹田城跡の方に行った時にあまりにも寒かった記憶が残っていたので、今回は、防寒対策をしっかりして行きました。
11月、竹田城跡は、コロナ禍で頑張っている人たちへのエールとして、早朝 4時から5時30 分までライトアップが行われています。

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雲海も出たし、今日はラッキーです。寒さも全く感じません。手足もぽかぽかのままです。隣の人たちは寒い寒いと言っていましたが・・・。
雲海の状態が刻々と変化するので、バシバシ撮ってしまいました。

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日が射してくるとほとんどのカメラマンはいなくなってしまいました。それでも雲海はまだ出ていたので、暫く見て、下山しました。

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下山途中でも何カ所かで立ち止まって撮りました。

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下の写真はこの看板の近くの上の写真の平らな道で撮影

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動画

www.youtube.com

2010年11月20日 竹田城跡で撮影

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【立雲峡へのアクセス】
・住所:兵庫県朝来市和田山町竹田
・アクセス:車の場合、和田山インターから車で10分 竹田交差点を左折後右
                      手に看板あり(下の写真)
              公共機関の場合、JR竹田駅からタクシー

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【施設情報】
・駐車場:多分50台ぐらい(数えていないのでだいたい)
               駐車場が満車の場合は、道路沿いの駐車スペース

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・トイレ:あり(男女別できれい) 入山後はトイレなし
・自販機:あり
・料金:環境整備協力金300円
 ※2021年11月時点の情報のため、行かれる前にご確認ください

【展望台基本情報】

・第一展望台:徒歩30分、280人収容の第一展望台を2021年10月に更に380人収
                         容できるよう拡張
       段差がつけられており、来訪者全員が開けた視界を確保できる
                         ように考えられている。
・第二展望台:徒歩10分
・第三展望台:徒歩5分

【装備】
・暗いうちから入山する場合は、懐中電灯必須(両手が使えるようにヘッドラ
   イトがベター)
・山道を歩けるような靴(スニーカーでもOK)
・防水のジャケット(風や雨対策)、手袋、ダウンジャケット、ネックウォー
   マー、耳当て、カイロなどの防寒具
・長時間いる場合は、簡易な折り畳み椅子、荷物を地べたに置くためのシート
・食べ物、飲み物など

 

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